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ダイクロイックアイの猫が生まれる原因&確率、値段と視力の情報も。

不思議な色の目の猫

とっても珍しい、「ダイクロイックアイ」を持つ猫ちゃんについて、なぜ生まれるのかなどの原因と確率、値段と視力など、情報をまとめました!

意外と多い「オッドアイ」の猫と比べると、非常にレアな「ダイクロイックアイ」。今回は、宝石のように美しいマルチカラーの眼を持つ猫の実態を紹介します!

ダイクロイックアイとは?&なる原因は?

まず、ダイクロイックアイとはいったい何なのでしょうか?

ダイクロイックアイとは、一つの瞳の中に2つ以上の色を持っている状態のことを言います。たとえば、青い目の中に茶色い部分が混ざっていたり、緑と青が混ざっていたり、その状態は様々。

医学的用語では、「ヘテロクロミア(異色症)」「先天性虹彩異色」と呼ばれます。

この猫ちゃんは、はっきりと「青」と「黄色」、両方の色を瞳の中に持っていますね。

しかし、そのどれも「グラデーションにはなっていない」というのがポイント。

たとえば、とても有名なこの写真。

彼女は「虹色の瞳を持つ少女」と呼ばれていて、彼女の瞳をよ~く見るとたしかに、青、緑、オレンジ、黄色と様々な色が見え隠れします。

しかし、彼女の目の色はしっかりグラデーションになっているので、ダイクロイックアイではありません。

ダイクロイックアイは、どこか不自然に一部だけ色が違う(もしくは真っ二つに異なる)状態なのです。

ダイクロイックアイになる原因

突然変異ダイクロイックアイのうち

まず、ダイクロイックアイには2種類あります。

  1. 扇型虹彩異色症…扇のように一部だけ・もしくは半分だけ色が異なる、先天的なもの
  2. 中心型虹彩異色症…人間がキャットショーに出すために猫の交配をしていたところ失敗したという説がある。その交配作用。

先天的なダイクロイックアイになる原因ははっきりとはわかっていないのですが、単純に眼球において異なる色素が出現した、もしくは、一部だけ色がなくなる(=青になる)遺伝子が作用した、というだけ。

つまり、三毛猫の柄は一匹一匹異なりますよね。白い部分はメラニン色素がなく、赤毛の部分や黒毛の部分はメラニン色素があります。

それが瞳の虹彩においても起こった、という状態です。眼だけでなく、犬の場合は舌などにもブチ模様があったりと様々。

また、人為的な配合によって扇型虹彩異色症を引き起こすことはできません。

オッドアイとダイクロイックアイの違い

オッドアイとは、左右の目の色が違う状態。

この猫さんのように、各目は一色なんです。日本でもオッドアイを持つ猫の存在は昔から知られていて、「金眼銀眼」と呼ばれていました。かなり珍しいため、「縁起もの」とされてきたんだそう。

ただし、先天的に耳が不自由(青目側)な場合もあり、より一層のケアと注意が必要。何も障がいなく、元気なオッドアイ、ダイクロイックアイの猫ちゃんもたくさんにます。

ダイクロイックアイを持つ猫の特徴

ダイクロイックアイを持つ猫は、オッドアイと同じく総じて白猫が多いです。

遺伝子的に劣勢の無色(白)は、オッドアイやダイクロイックアイを生み出しやすいようで、「白猫で、青と黄色の目」という組み合わせが最も多いです。

白猫(=メラニン色素がない)は、目の色も青くなります。そして、メラニン色素の量が増えるにつれて、黄色~アンバー、茶色になっていきます。

グラフにすると、こんなイメージ。

メラニン色素がない(白猫、灰色の猫) 青眼~緑(緑は珍しい)
メラニン色素が少ない(様々な猫) 黄色~ヘーゼル
メラニン色素が多い(様々な猫) 茶色っぽい暗い色

そして、瞳の中でメラニン色素の濃い部分と薄い部分が同時発生しているのが「ダイクロイックアイ」なのです。

ちなみに、実は人間においても、遺伝子の関係でヨーロッパ系の肌の白い人(いわゆる「白人」)の方がオッドアイやダイクロイックアイを発症することが多いんだそうです。

日本には三毛猫のダイクロイックアイもいる

三毛猫といえば、日本に昔からいる三色の毛(黒、白、赤毛)の猫さん。

白猫ではなく、三毛猫にもダイクロイックアイを持つ猫がいます


出現率はかなりレア!!

実は日本ではよく見かけますが海外ではとてもレアなので、「見つけたらラッキー」くらいの猫さんたちです^^

ダイクロイックアイを持つ猫の確率、価値・値段

出現の確立

ダイクロイックアイは非常に珍しく、オッドアイが3~4割の白猫に発生する確率があるのに対して、おそらく1,000匹に1匹程度(もしくはそれ以下)しか発生しないと考えられています。

また、すべてのダイクロイックアイは先天性です。途中からなることはありません。

事故やケガによってダイクロイックアイのようになることはありますが、その場合は虹彩異常の後遺症としてとらえられます。

価値・値段

このように、ダイクロイックアイを持つ猫は非常に珍しく、狙ってもめったに出現しないため、値段は高くなりがちです。

オッドアイには特別な付加価値がつかない(そこまで珍しくないため)のに対して、ダイクロイックアイの猫は普通の猫の2~3倍の値段が付けられる場合もあります。

かつてスフィンクスのダイクロイックアイを持つ猫さんが、通常価格が1匹30万円前後のところ、78万円で販売されていました。(もう受け付けは終了しています)

ただし、ダイクロイックアイを持つ猫は先天的障がいを持っていることもあるので、そこについてはきちんとしたブリーダーさんや里親さんに猫ちゃんの性格や障害の有無について話を聞き、「珍しさ」だけで手に入れようとしないようにしましょう。

ダイクロイックアイの猫の視力は問題ない?

ダイクロイックアイやオッドアイを持つ猫について最も心配されるのが、「彼らの視力は大丈夫なのか?」という点です。

結論から言うと、ダイクロイックアイやオッドアイは視力に影響しないことがほとんど。

単純に、「虹彩」の色素が異なるだけなので、問題なく見えますし、目の病気にかかる確率も特別高いわけではなく、ほかの普通のねこちゃんと同じです。

ただし、視力よりも聴力に問題が出たり、敏感すぎる性格の場合もあるので、その点については気を付けましょう。