瞳の色(虹彩)は、ひとそれぞれ違う物。
世界には、青、ブラウン、漆黒、緑の目と、さまざまな色の目を持つ人々が存在します。その中でも、わたしが個人的に「最も美しい!」と感じた、虹色の眼、「アースアイ」について紹介します。
もくじ
ひとりひとり違う、目の色
目の色は、ひとりひとり違います。日本人の多くは黒い目をしていると思われていますが、じつは日本人の場合、ほとんどが濃いブラウンだといわれています。
日本から海を超えて世界を見回すと、青、ブラウン、漆黒、緑の目など、本当にいろんな種類の目を持った人びとに出会います。なんと、細かく分けると24種類もの目の色があるんだとか。
また、単純に「目の色」と一言に行ってもも、瞳孔の部分はみな共通して真っ黒になっています。同行は実際に光を吸収して「見る」機能を司る部分なのです。わかりやすく画像で見ると、こんなかんじ。(↓)
そして、瞳孔の周りの「虹彩」と呼ばれる部分(赤色で囲ってある部分)がいろんな色に変化します。虹彩の色は「見え方」には基本的に作用せず、青い眼の人も、黒い目の人も、見えている色は同じです。
昔は、色を表す言葉や言い回し、語彙の多さが国や地域によって違ったことから「○○人は見え方が違うのでは」などと思われていました。例えば、わたしたちが明らかに緑色の信号を見て「青だ。」と言ったりするのも、「本当は緑色だと認識してるけど、青と呼んでいるだけ」ですよね。現在は虹彩の色が見える色に影響しないことが科学的にも証明されています。
虹色の地球のような眼アースアイ(Earth Eyes)を持つ人たち
その中でも、なんとも形容しがたい、最も複雑な色と模様を持つのが、「アース・アイ」と呼ばれる眼の色です。アースアイとは、一体どのような目なのでしょうか?
それでは、写真を見てみましょう。
青い部分と、黄色、オレンジがまざっています。
このように、まるで「海と陸」を表しているような複数色の眼を、「アースアイ」と呼びます。
青眼部分の色が薄く灰色っぽくなっている場合もあります。
まるで、瞳の中に景色を閉じ込めているような、素敵な目です。
青みが強いアースアイです。
同じ目でも、光の当たり方によっては見える色が変わることもあります。
アースアイの多くはとても複雑な色味なので、太陽の下では青&黄色、室内だと緑&オレンジなど、場所によって違いを楽しむことができるのも、特徴の一つ。
目自体がとてもカラフルなので、派出なメイクも似あいます。
日本はブラウン~黒眼が多いので黒~ブラウン系のメイクが多いですが、海外では青眼の人は青っぽいシャドウを使うなど、自分の目の色に合ったメイクをするのが普通です。
この目の場合、寒色も暖色も両方入っているので、どんな色のメイクも似あう、というとてもお得な目なんです。
また、あえてメイクの色味を地味にして、自分の鮮やかな目をひき立たせることもできます。
アースアイを持つ女の子の写真。
同じ子の写真が、もう一枚ありました⇓
よく見ると、フチの方から、青、緑、黄色、オレンジととても鮮やかな瞳です。
アースアイはどんな仕組みで誕生する?
目の色は、基本的に遺伝で決まります。
まれに、先天性の病気や、胎児の時になんらかの刺激が加わって目の色に変化が起こって、色が2色になったり、アルビノで生まれた場合には真っ白な目、真っ赤な目になることもあるようですが、この地球カラーの眼は普通の遺伝によるものです。
アースアイは、「青い目に、ブラウンの目の要素が混ざった色」です。
ウィキペディアでは、「ヘーゼル(Hazel/淡褐色)」と紹介されています。
しかし、混ざったといっても、完璧にムラなく混ざってしまうと、薄めのブラウン(ヘーゼル)になります。
なので、色が混ざりきらず、青とブラウンのグラデーションができているような状態、目の模様に沿ってそれぞれの色がしっかりついている状態が、最も地球っぽい「アースアイ」と呼ばれる眼になります。
つまり、ヘーゼルアイの中でも限られた眼だけが、「アースアイ」なんですね。
いろんなパターンのアースアイ
「青眼×ブラウン眼」の組み合わせでは、以下の、4種類のパターンの目が多いです。
- 明るく鮮やかな青眼に、黄色味が強いブラウンが混ざった場合 ⇒ 明るい鮮やかなアースカラーに。
- 明るく鮮やかな青眼に、黒味の強いブラウンが混ざった場合 ⇒ 暗めの色味のアースカラーに。
- 青眼とブラウンが完全にムラなく混ざった場合 ⇒ 灰色っぽいブラウンやヘーゼルブラウンに。
- 青眼と黄色味の強いブラウンが完全にムラなく混ざった場合 ⇒ 緑眼やアンバー(琥珀色)に。
これらは、緑眼以外はすべて「ヘーゼル・アイ」と呼ばれます。ヘーゼルは範囲が広いんですね。
このいろんなヘーゼルアイの中でも、アースアイと呼ばれるのは、1番と2番のものです。
また、そのほかにも「緑眼ベースに、ブラウンが混ざった眼」もあり、これもアースアイです。
アースアイの種類はいろいろあり、こんなパターンが考えられます。
- 青×ブラウン
- 青×オレンジ
- 緑×ブラウン
- 緑×オレンジ
- 青×緑×オレンジ
- 灰色×オレンジ
青眼でも、青の色素が濃くない場合は灰色っぽくなることが多いです。それでも、灰色×オレンジもかなり地球っぽく見えますよ。
ちなみに、「アースアイ」というのは学術的に分けられる虹彩の分類ではなく、ただ「アース(地球)のように見える」ということでつけられたネーミングです。
もし学術的に目の色を定義するのであれば、ほとんどすべて「ヘーゼル」になってしまいます。虹彩の色によって見え方が異なるわけではないので、あまり色は重要視されていないんですね。
混ざり具合や、元々の目の色によって、いろんな種類のアースアイがあります。
どんな色のアースアイでも、瞳孔に近づくにつれブラウンが強くなり、瞳のふちの方は青くなるパターンが多いです。
不思議に変化する瞳の色
アース・アイを含むヘーゼル・アイは、アメリカでは「環境によって変化する眼」といわれています。というのも、太陽の下で見る時と暗い室内で見る時にはかなり目の色味が違って見えるからです。
また、「赤ちゃんの時はヘーゼルアイだったのに、成長してメラニン色素が安定するころには完全にブラウンアイになっていた」、というパターンもよくあります。
「瞳の色は、一生変わらない」と信じられることも多いのですが、それはウソ。
色素が増えて髪の毛の色が金髪からブラウンに変わるように、目の色も変化することがあります。
生まれたときからすべて髪も眼も黒い人が多い日本では、「成長と共に身体の色が変わる」という現象にはなじみがなく不思議に感じるかもしれませんが、海外だと当たり前のことです。
その証拠に、海外の街を歩くと、「父親も母親もブラウンの髪の毛なのに、抱かれている赤ちゃんはブロンドヘアー」なんて家族はよく見かけます。
そして数年後にもう一度会うとその子の髪の毛がブラウンになっていた、というのも、実はあるある。
青い目だった子が真っ黒の目になる、ということは滅多にないですが、青⇒青味の入ったブラウンなど、薄い色から濃い色に変わることはあります。
また、生まれたときは真っ青だったのに、成長したらブラウンっぽい色に変わってアースカラーになった、ということもありえます。
ちなみに、赤ちゃんや幼い子どものアース・アイは、メラニンが薄く色味が明るい分、とても美しいといわれています!
アースアイを持つ有名人
アースアイを持った有名人には、どんな人がいるのでしょうか?
みなさんの知っている人の中にも、美しいアースアイを持っている人がいます。
Angelina Jolie(アンジェリーナ・ジョリー)
アンジェリーナ・ジョリーは、日本では「唇が特徴的な大女優」とされていますが、彼女の美しい眼もまた人々を引き付ける特徴のひとつです。
普通の写真だと良く分かりませんが、アップの写真だと目の色がよくわかります。
Emma Stone(エマ・ストーン)
『スパイダーマン』のヒロイン役や、去年かなり話題になった『ラ・ラ・ランド』で主役を務めたエマ・ストーンも、美しい目の持ち主。
Emilia Clarke(エミリー・クラーク)
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』や、『ゲーム・オブ・スローンズ』に登場するイギリス女優エミリー・クラークも、アースアイ。
瞳とメイクの色だけで、虹色ができてますね!
Amanda Seyfried(アマンダ・サイフリッド)
彼女の目は、かなり明るいトーンなので、もう少し色味が出ればアースアイになりそうです。
ここで紹介した人たちはみんな、「最も美しい目を持つセレブリティ」のランキングにもランクインするほど、美しい目が売りのセレブリティーたちです!
アースアイを持つ日本の芸能人
日本にも、実はアースアイを持つ人がいます。
それが、ベッキー!
彼女の目は、とても美しいアースアイです。
嵐の大野くんが「ベッキーは、目の中にひまわりが咲いている」と言っていて話題になっていました。
アップで見ると、よくわかります。
本当にカラフルできれいな目ですね!
純日本人でアースアイを持っている人は、さすがにいないと思います^^;しかし、実は日本人でもアースアイを手に入れられる可能性を示す動画がYoutubeにあげられ、話題になっています!
ブラウンアイを持っている人が、びっくりするほどキレイなアースアイに変わっています。手術や病気によるものではないので、とても不思議ですが、興味深い話ですね。
以上、地球の惑星のように美しい、虹色の瞳「アースアイ」についてでした。
目の色についての本
目の色についての本はあまりないのですが、ノーベル賞を受賞したトニ モリスン氏が書いた名作『青い眼がほしい』は素晴らしい本です。
「誰よりも青い眼にしてください、と黒人の少女ピコーラは祈った。そうしたら、みんなが私を愛してくれるかもしれないから。」
『青い眼がほしい』より。
興味のある人はチェックしてみてください。(↓)
わたしの周りの本好きの友達はみんなこの本を絶賛していました!表面的な「美」の価値観を問いただされるような内容です。
追記
アースアイについて調べていたところ、「アースアイになった」という人も出てきてビックリしました。
この記事⇒『菜食主義(ヴィーガン)は、目の色を「自然に変化させる」ことができる…?』で書いているので、興味のある人は見てみてください。
また、目の色によって見える世界はどう違うのか?という疑問については、こちらの記事で紹介しています。(↓)