最近体重が増えた…という人、ダイエットしているのに体重がなかなか減らない…なんて人、もしかしたら肥満舌になってしまっているかも?!
もくじ
「脂肪味」の存在
最近の研究で、5大味覚「塩味」「苦味」「酸味」「甘味」「旨味」に加えて、第6の味覚として「脂肪味」があることがわかってきました。
「脂肪味」は、想像できるように「脂っこいものの味」ですね。
そして「肥満舌」とは簡単に言うと、この脂肪味をあまりかんじにくい、鈍感な舌のこと!
「肥満舌持ち」の特徴として、以下の様な特徴があります。
先天的なケース
- 親類に肥満が多い
- 小さいころから脂っこいものには抵抗がなかった
このような特徴がある場合は、先天的な原因が考えられます。
自分はこれに当てはまる!という人は、常に自分の食べるものを考え、食べる量も注意してコントロールしていく必要があります。
生活習慣が原因のケース
こんな生活習慣の人は、肥満舌になっているかも?!
- 小さいころから油を沢山使った料理をたくさん食べていた
- 外食やコンビニ食ばかり
- 油こってりのラーメンや霜降り牛が大好物
- 外食で「脂っこいな」と思うことはめったにない
- お酒を日常的によく飲む
このような特徴を持つ場合は、生活習慣によって肥満舌になっている可能性が大です。
つまり、生活習慣を治せば治ることが多いので、努力次第で痩せ舌になることもできます!
肥満舌を持っていると…
ある程度の脂肪分を摂取すると、人は満腹感を感じるようになります。
肥満舌なだけで、普通の人であれば「もう、ちょっと食べられないな」とストップするところも、どんどん食べ続けてしまいます。
油の味を感じない
⇓
満腹感を感じにくい
⇓
つい食べ過ぎる
⇓
太る
というわけです。
よく食べる人は、「胃が大きい」といわれることもありますが、そうではなく実は舌が原因かもしれません。
いつの間にか、飲み会でから揚げなど油ものの残りをダラダラつまんでしまっている、霜降りのお肉が大好きでいくらでも食べられる…など、完全に肥満への道がひらかれています!
もっとひどい場合、味覚障害かも?!
しかし、「ああ自分、肥満舌だ…」と思った人の中で、もしかしたら深刻な「味覚障害」になっているケースもあります!
主に生活習慣が原因の場合のみ有効ですが、まずは食生活を見直してみましょう。
味覚障害には、亜鉛を含むものを多く摂取するといいらしいです。亜鉛を多く含むのは、たとえば牡蠣、卵黄、レバー、カニ缶、肩ロースなど… なかなか手に入りにくいものもありますが、卵黄などは、日常の食事に簡単に加えられますね。
また、お酒を日常的に摂取する人は要注意!アルコールを分解するアルコール分解酵素は、亜鉛を消費してしまいます。
さらに、お酒に会う物といえば…揚げ物。どんどん油を感じられない肥満舌になっていってしまいますよ~~。
痩せ型の人は脂肪味に敏感!
さて、逆に痩せ型の人の舌は、この脂肪味に非常に敏感だということがわかっています。
つまり、「痩せ舌」を持っているわけです。
痩せ舌をもていると、油っぽいものを食べるとすぐにお腹がいっぱいになってしまったり、なんだか気持ち悪くなってしまったり。
特徴としては、以下のような物が苦手な人が多いようです。
- 霜降りの高級牛
- スーパーの揚げ物系のお惣菜
- ポテトチップスなどの揚げたお菓子
- 生クリーム
- こってりな二郎系ラーメン
- 魚の皮部分や肉の脂身
後からくる胸焼けの様な症状ではなく、「食べているその時に」食欲がなくなってきてしまうな症状があれば、あなたは「痩せ舌」の持ち主かもしれませんね。
先天性の痩せ舌
また、「親類がみんな痩せ形」なんて人は、先天的な痩せ舌の持ち主の可能性もあります。もともと油が苦手な舌、ということですね。
先天性でなかったとしても、家族の食生活にはかなり影響を受けます。
特に、幼少期~成長期の食生活に、その先の人生の食の好みが左右されますよね。どんな味に敏感になるかも、ある程度育ちに影響を受けます。
「舌が肥える」といいますが、これも普段から食べているものによって品質のいいものを見抜ける舌のことですね。
人間の舌は、普段食べているものから学んでいくんです!
舌は油味に鈍感になっていく
舌は学ぶ…。つまり、油ものばかりたくさん食べていると、舌は「これは、沢山摂取しても大丈夫な物なんだな」と勘違いし、油味に対して寛容に(=鈍感に)なってしまいます。
油の理想的な摂取量は、以下の通り。
- 成人男性:45-65g(おおさじ4、5杯)
- 成人女性:30-50g(おおさじ2、3杯)
1日あたり、たったこれだけ!普段から成人が摂取するべき脂肪や油は、本当に驚くほど少しです。
目安としては、3食和食を自炊したら、これくらいですね。
外食するとなると、カルボナーラ一皿、オムライス一人前などで軽く1日分の脂分を摂取してしまうでしょう。洋食のバター量は壮絶ですからね…。
3食和食を自炊する人なんて滅多にいないし、働いている人にとってはほぼ不可能と思うのですが、「余分な脂を取らないようにする」というのは重要です。
つまり、
- 洋食系の外食を控える
- 余分なお菓子やおやつを食べないようにする
- お酒(と、そのつまみ)を控える
- 普段お昼がコンビニや外食の人は、できれば弁当持参
(無理ならパン系やコンビニ弁当よりおにぎりにする)
など、厳密でなくていいので普段から少しだけ気を付けておくといいでしょう。
これだけでも、摂取油量はかなり違ってきますよ。
まとめ:普段の食生活で舌を育てよう
ちなみに、必ずしも「肥満舌=肥満」、「痩せ舌=痩せ型」というわけではありません。
肥満舌でも、普段から食が細い・運動をよくする・油を分解しやすい体質など、他の原因によって体型を保っている人もいます。
そして、痩せ舌の持ち主であっても、炭水化物や糖質を沢山とり過ぎてしまうと、もちろん太ってしまいます。
太る・痩せる原因は舌だけでなく、ほかの体質や体調も大きく影響して影響してくるのです。
肥満舌でも痩せ舌でも、普段から食に気をつけるのはとても大切です。普段から食べているものによって、脂肪舌にも痩せ舌にもなり得るからです。
体調を整え、しっかりした食生活で健全な舌を育てていきましょう!
以上、「肥満舌」についてでした。肥満舌の人も、痩せ舌の人も、食生活には充分気を付けて食事を楽しみましょう♪
そして、肥満舌の真反対にあたるのが、続きの記事で紹介する「スーパーテイスター(敏感舌)」です。
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