人の眼の色は、基本的に24種類に分けることができます。あなたの眼の色は、どの色ですか?
もくじ
ヒトの眼の色は24種類
人の「目の色」というと、つまり虹彩の色のこと。虹彩とは、瞳の中の瞳孔(一番中心の黒いとこと)の「周りの部分」のことです。
例えば、↑の目の青い部分が「虹彩」、真ん中の黒い部分が「瞳孔」ですね。わたしたちは、瞳孔から世界を見ています。虹彩は、外からの光の量を調整して収縮する目の調節器官です。
そして、この虹彩部分は、大きく分けて24種類に分類できます。
たまに例外で珍しい目の色を持つ人もいますが(例えば、アースアイ、緑眼、紫眼など)、基本的に90%以上の人は24種類のうちのどれかだと言われています。日本人の場合は、遺伝的に色の多様性(青などの色味)は少ない方なので、ほとんどの人がこれから紹介する24種類の中のどれかに当てはまることになります。
補足として、もちろん「完璧に24種のリストの色と一致する」というわけではなく「だいたいこの目の色の人の割合が多い」、という程度のリストなので、色味や深みは百人十色。一人一人が違った目を持っていて完璧に同じ人はいないというのが前提です。
24種類の色
以下が、24種類の眼の色のリストです。
順番に、こまかくわけて解説していきます。
- 1番~3番
いわゆる「青い目」ですね。1番のものが最も鮮やかな青色で、だんだん薄く透明感のある青になっていきます。 - 4番~8番
青っぽいグレーが基本の目の色です。それをベースに、黄色っぽいヘーゼルカラーが入ったり、アンバー(赤茶)が入ったりして多様で複雑な目の色になります。ヨーロッパ系の人の中では最も多い目の色です。 - 9番、10番
色みのほとんどない、グレーの目も多いです。といっても、完全に色がないことはなく、大きく分けて青味の強いグレーと、黄色味の強いグレーがあります。 - 11番~14番
この4つは、いわゆる「ヘーゼルカラー」と呼ばれる黄色みの強いグレーがかった茶色です。日本の色でいうと、「黄土色」とも言えます。濃淡はありますが、最も薄いヘーゼルの目は「猫の目のよう」とも例えられ、太陽光の下では明るい黄色の目になります。 - 15番
黄色味の強い黒眼です。日本人にも、たまにこの目の色の人がいます。色の暗さ自体は22、23番のブラウンアイとあまり変わらないのですが、黄色っぽいので外国人のような印象を受けます。 - 16番~19番
「アンバー(琥珀色)・アイ」といわれる眼の色です。赤みのかなり入った茶色で、画像の色よりも赤みの強い場合もあります。日本人にはあまり居ませんが、九州の方には比較的多いようです。 - 20番、21番
「ブラウン・アイ」。茶色の目です。この目の色もとても多く、黄色や灰色、赤みの強さにそれぞれ個性があります。 - 22番~24番
この三つは、一応色味のある黒(=焦げ茶色)ではありますが、一般的には「黒眼」といわれる範囲です。アフリカ系、アジア系、アメリカ先住民系に多い目の色です。
…さて、あなたの目の色は何番でしたか?
日本人に多い目の色
日本人に多いのは、上の図の中の一番下の段の四つ、21番~24番だといわれています。
基本的に「茶色~暗い焦げ茶色」の目の色の人が多いです。21番の人は、日本人の中ではかなり明るい目の色ですが、それでも多数派。22番や23番が最も多く、24番ほど暗い色はこの4種類の中では珍しいと思われます。
24番は真っ黒に見えるかもしれませんが、一応「かなり暗い焦げ茶色」であって、真っ黒ではありません。真っ黒の目の色は、世界中を見渡してもめったにいません。真っ黒な目に見えても、太陽の光の下では色味が確認できる(=真っ黒ではない)場合がほとんどです。
また、暗い色になればなるほど、目の虹彩のしわや凹凸が確認しづらくなります。つまり、もし本当に真っ黒な目だった場合、今研究が進められていて将来的にスマホなどで使えるようになると考えられる「虹彩認証(目の虹彩の形状で個人を判別する)」ができません^^;
ちなみに、もちろん日本人でも21~24以外の目の色もいます。日本で暮らしていて、
「わー!この人の眼、茶色い(薄い)なあ」
という印象を受ける人の目は、19番や20番のこともあります。また、とくに身近に外国人の血が入っている人は、様々な色になり得ます。また完全に日本人でも、九州地方の人は明るい色の目を持つ人の割合が多いようです。
ヨーロッパ系は目の色が多様
世界的に見たとき、ヨーロッパ系の人は、アジア系やアフリカ系、アメリカ先住民系の人たちよりも突出して目の色が多様です。24カラーのリストのうち上半分(No.1~12)は、ほとんどヨーロッパ系の人たちしか持たない目の色と言っていいでしょう。
いわゆる、「薄い目の色」のことで、青い眼や明るめのヘーゼルカラーの眼など。色素の薄い感じですね。
ちなみに、ここで言う「ヨーロッパ系」とは、植民地時代前にヨーロッパに居たアングロサクソン系の人々などのこと。なので、現在アメリカやカナダ、オーストラリア、ニュージーランドに住んでいるいわゆる「白人」といわれている人も「ヨーロッパ系」に入ります。
ヨーロッパ系の人達は、目のメラニン色素が少ないので、短い色の波長が吸収されず、色のついた瞳(青色、黄味の強いヘーゼルなど)になります。これは、「レイリー散乱」といい、例えば空や海が青く見えるのも同じ原理です。あれは、「青色の波長が吸収されなかったから」青く見えるんです。
黒い目を持つ人達
日本人のようにメラニン色素が多いと、波長がすべてきちんと吸収されるので、暗い色(焦げ茶など)になります。しかし「真っ黒」にならないのは、完璧にすべての色が100%吸収されるということはないからです。
絵の具を使うときに、「黒色」のチューブを使わないで黒を作るためにいろんな色を混ぜると、完璧な黒にはならないけれど複雑な深みのある「暗い茶色」ができますね。私たちの目は、ちょうどそんなかんじです。
また、ヨーロッパ系と一口にいっても、ラテン系(イタリア、スペイン、ポルトガルなど)の人々は、日本人と同じ「暗い茶色の目」を持つ人の割合が多いです。
青い目は珍しくない
日本人にとっては、「蒼眼(青い眼)」はとても珍しい目の色に思われますが、実はヨーロッパ系の中では「ありふれた色」であって、特に珍しくはありません。特に北欧の人達は、蒼眼の人が統計的に多いです。
つまり、基本的に上のリストの中に入っている目の色は、世界的に見て珍しいものではありません。「日本の中では」と範囲を区切ると青い目は珍しくなる、というだけです。
日本では、珍しい色の目を持つ人は九州や東北に多いと言われています。
世界的に珍しい目の色とは
では、「珍しい眼の色」とはどんな目の色なのでしょうか?それは、上記の24のリストに入らない色の目のことです。
たとえば、
- 緑の目
- 紫の目
- ミックスカラー
など。
ハリーポッターの目は珍しい!
『ハリーポッター』の原作を読んだことのある人はわかると思いますが、主人公のハリーポッターは「アーモンドのような形の鮮やかな緑色の目」という設定になっています。
その設定が強調されているのは、緑色の目がとても珍しいからなんですね。
↑映画の役としてハリーを演じたダニエル・ラドクリフは、この写真では若干エフェクトで緑目に見えるかもですが、実際は青色がかったグレーの目です。
このDVDの表紙は、ハリー役のダニエルの目の色が一番わかりやすいです。
また、アンジェリーナ・ジョンソンの目も美しい緑色です。(↓)
日本人の感覚だと、「青い目も、緑色の目も同じくらい珍しいのでは?」と思ってしまいますが、緑の目は本当に珍しく、緑の目を持つ人は世界の全人口の2%程度しかいないといわれています。
紫の目も珍しい
また、緑の目と同じく「紫の目」も非常に珍しいです。日本の「紫」というよりもどちらかというとバイオレット(すみれ色)に近い色です。「purple eyes」ではなく「violet eyes」と呼ばれるので。
また、前回「アースアイ」と呼ばれるとても珍しい眼について紹介しました。アース=earth(地球)ということで、「青×緑」や「青×黄色ヘーゼル」の組み合わせの目のことですね。
⇒『まるで地球!超レアな虹色の瞳「アースアイ」を持つ人々が美しい!』
目の色についての本
目の色についての本はあまりないのですが、ノーベル賞を受賞したトニ モリスン氏が書いた名作『青い眼がほしい』は素晴らしい本です。
「誰よりも青い眼にしてください、と黒人の少女ピコーラは祈った。そうしたら、みんなが私を愛してくれるかもしれないから。」
『青い眼がほしい』より。
興味のある人はチェックしてみてください。(↓)
わたしの周りの本好きの友達はみんなこの本を絶賛していました!表面的な「美」の価値観を問いただされるような内容です。
まとめ
さて、ここまでに世界中の24種類の目の色と、その他の珍しい眼の色について紹介しました。
あなたの目の色は、何番の色に近かったでしょうか?
こんな風に、自分の目の色について考える機会は日本ではあまりありませんが、海外(特にヨーロッパ系の人々の間)では、目の色は自分のアイデンティティのひとつ。とても大切な「個性」です。
目の色を知ることが、新しい自分自身を発見してみる機会になるかもしれませんね^^
また、目には「虹彩の色」という個性だけでなく、視覚から得た情報を全て記憶することのできる「カメラアイ」という素質を持つ人も存在します。
詳しくはこちらの記事(↓)で詳しく書いているので、興味のある人はチェックしてみてください^^
また、目の色によって見える世界はどう違うのか?という疑問については、こちらの記事で紹介しています。(↓)
世界的に有名な「美しすぎる目を持つ赤ちゃん」はこちら(↓)
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