わたしにベネチアの食を語らせたら、長い。
というか、永遠にグチになる。
ヨーロッパ数百都市を訪れてきたけど、これほど食の面でガッカリさせられた土地はないってほど。「食のイタリア」が聞いてあきれるお粗末クオリティ。
とりあえず「何もリサーチなしで適当にレストランに入ろう」などとは絶対に思わない方がいい。本当に酷い目に遭うからね!!
もくじ
ヴェネツィアの食は、イタリアで最低レベル
今までに何度かヴェネチアを訪れてはいるけど、とにかく食に関する期待は最低限。
…というかもはやまともな価格帯でまともなものが食べられたら万々歳、くらいの考えで訪れるのがベスト。
同じイタリアといえども、ナポリのピザや田舎の方のレストランには本当に感動するんだけどな…。(イタリアの美味しいものを食べたい人は、ヴェネチア以外を訪れることを心からお勧めします!)
とにかく、食材本来の美味しさをシンプルに最大限引き出すような、本場イタリアンの美味しさはヴェネチアでは味わえない。
というか、ヨーロッパ最低レベル?!
わたしが今まで訪れてきた街の中でも、ここまで「どこのレストランに入っても満足できない街」ってのは珍しかったです。
正直、ベネチアの食はヨーロッパでも最低レベル。
食事自体がまずいだけでなく、サービスも最悪だし、メニューの値段を会計時に勝手に変えたり、謎のサービス料(しかも超高額)が追加されていたり、お釣りを誤魔化そうとしたりするようなセコ〜いレストランの数もめちゃ多い。本当に残念です。
現地人でも辟易
ヴェネチアに住んでいる友達も何人かいます。あと、現地に住んでいる人や留学している人たちにも話を聞きました。
彼らも、「ヴェネチアで食べた食事を、本物のイタリアンだと思わないでほしい」とのことでした。
そもそも、観光客がヴェネチアで美味しい食事にありつくのは本当にハードルが高いんだとか。
彼らはそもそも超観光地ボッタクリ価格のヴェネチアの「普通のレストラン」には行かないし、彼らには彼らがいくレストランがあります。(だいたい観光地からは離れています)
なぜヴェネチアのご飯はまずいのか?
なぜベネチアのご飯がまずいのか、理由を考えてみた。
理由① 圧倒的、一見さん至上主義
ヨーロッパの中でも、観光地として最も有名なのがベネチア。
そんなベネチアだからこそ、
リピーターは一切不要。
だって毎日、新しくやってきた観光客を相手にすればいいのだから。
土地柄、ヴェネチアの一つ一つのレストランの規模は小さく、地元客・リピーターでいっぱいにしても、観光客でいっぱいにしても、どちらでも変わらない。
だったら、ウキウキしている金払いの良い観光客を相手にした方がいい。
だから、「べつに二度ときてくれなくてもいいよ」って気持ちが、そのまま料理にも、サービスにも出ている。特にサービスは本当に酷い。
「また行きたい!」って思えるようなレストランの数は本当に少ないし、むしろ「もう二度と来るか!!」と怒れてくるようなレストランの方が圧倒的に多い。
理由② 口コミサイトの意味がない
街全体が観光地だからこそ、Google MapやTripadvisorなどの「口コミサイト」があまり意味をなしていない。
観光客はほとんどが甘めの採点(問題なければ星5)だし、そもそもヴェネチアでは口コミを調べてからレストランに入る人も少ない。
とくに有名な観光地のすぐ近くや広場に面している、などで何もしなくても勝手に観光客がやってくるような好立地だと、良い口コミやレビューを書いてもらう必要すらない。だって勝手に来てくれるから。。
ホテルにお客さんを斡旋してもらうタイプのレストランも多い。
理由③ キッチンの規制の関係
ベネチアはイタリアの中でももっともたくさんの「規制」がある街。一番有名なのが「車禁止」。それがベネチアの素晴らしい景観を作っているわけだけど…
実はレストラン営業にもその影響があり、キッチンを作る際にも規制に縛られる。
有名なのは、「窯を作ってはいけない」ルール。
ヴェネチア市内のレストランには、よっぽど特殊な許可がない限りはピザ窯は作れない。だから、ヴェネチアで食べるピザはまずいとよく言われている。(窯なしでどうやって「本格的なピザ」が作れるのか…?)
さらに2017年には、持ち帰り専門店の新規オープンを禁止になった。
値段が安い持ち帰り料理店(ケバブやピザなどの店)が「ベネチアの美しさと文化的遺産を損ねる」そうで…。あとはマクドナルドなどのファストフード店も出店禁止。
たしかに「ファストフード店がない」のは一見いいことのように感じられるけど…これでまた、世界的な基準の「コスパ」「味」がベネチアから淘汰されているわけです。。
ヴェネチアで避けるべきレストラン
まず、「美味しいレストランの見つけ方」ではなくヴェネチアでは「避けるべきレストランの見極め方」を知っておいた方がいいです。
1. 有名な観光地に近い・広場に面している
まず、観光客なら誰もが訪れるような有名観光地の近くや、広場に面しているようなレストランは行かない方がいいです。
味はそこそこでも、値段がほぼ100%ぼったくりです。
他のお店で30ユーロで食べられるスパゲッティに、60ユーロ払ってもいい、という人、「ロケーションを楽しみたい」という一点に振り切っても大丈夫なのであれば、OKです。
ただ、どうしてもロケーションがいいレストランにしたいのであれば(どうせ高いんだから)有名レストランにしておくことをお勧めします。広場の周りにはいくつかガイドブックにも載っているような有名レストランがあるので、そういうところはコスパは最悪ですが旅行体験としてはアリです。
サンマルコ広場に面している世界最古のカフェCaffè Florian(1720年創業)とかね。
2. 近くにレストランがあまりないような店
ヴェネチアは「歩く」まち。
あまりにも歩きすぎて、いつの間にかお腹ぺこぺこ、
「あ!あそこにロケーションも良さげな運河沿いのレストランが。行ってみよう!このあたりにはここしかないみたいだし。」
ってなりがちですが…そうやって適当に入った店で、酷い目に遭います。(体験談)
わたしも、このパターンで歩き疲れて適当に入った店では散々な目に遭いました。
特に印象に残っているのが、「ボンゴレ・ビアンコ」と名乗る、給食の「ソフト麺」顔負けの適当パスタ。
これはすごかったです。
何時間も前に茹でられたような、歯応えゼロの麺らしきものを適当に湯掻いて、そこに臭い貝の汁をかけただけの、アサリが一粒も入っていない具なしパスタでした。(一応ボンゴレビアンコはヴェネチアの名物料理らしいけどw)
というか、世界中の誰もが「まずい」と評価するに違いないレベル。それが1皿40ユーロ(当時約6,000円)だった時の衝撃。
同じ店では、明らかに安物の人工オレンジジュースを「Fresh Orange juice」を名乗り、12ユーロを徴収されました。笑
2人で「まずい」以外の感想が出てこない物体たちをイヤイヤ食べて、合計80ユーロとか。ありえない…。
疲れて入ったのに、もっと疲れてレストランを出てくるって感じです。
周りにレストランがあまりないようなエリアだと、独占場というか、他にライバルがいなさすぎてこういう「疲れ切った観光客」だけで儲けることができ、料理は美味しくないしサービスも最悪、みたいな店なこと多いです。全然穴場じゃない😭
3. 店員が明らかに外国人しかいない
イタリアンの店なのに、明らかにイタリア人ではない人しかいないような店は、なんか適当です。(中東の人っぽいパターンが多いです)
あと、ウェイターも厨房スタッフも「若い人ばかり」という店も黄色信号。
もちろん中にはいいスタッフもいるのですが、なんか店全体が気だるそうな雰囲気だったり、おしゃべりばっかりしていたり、なんとなく空気が悪いな〜って店には近づかない方がいいです。
4. 安易に「地元民にも人気」を信じない
観光ガイドブックによく書いてあるセリフが「地元民にも人気」「週末はローカルでいっぱい」…。
本当に美味しい名店である可能性もあるのですが、だいたいローカルはヴェネチアの中心地で食事をすること自体ほぼないので、そこは覚えておきたいところ。
美味しいレストラン
日本人からも、評判のいいレストランはいくつかあります。
なるべく「日本人の」評判を聞いてそこに行くことをお勧めします!
口コミサイトは、いいレビューは当てにならないです。(悪いレビューは結構当てになりますw)