子育て

【市販でOK】レバーは危険?離乳食より楽に鉄をとる方法。

離乳食よりも簡単に鉄をとる方法

赤ちゃんの鉄不足が気になる、離乳食後期。

私は鉄分の入った食材(レバーなど)をおいしく、わが家の赤ちゃんも食べられるように料理できる自信が全くなかったので、最初から「市販の離乳食」に頼ろうと決めてました。笑

(だって、頑張って処理→料理して食べてくれなかったら泣ける…)

今回は、そんな「市販で効率的に鉄を摂取できるもの」を探している人向けに、ぴったりな方法を紹介します。

まず、赤ちゃんに必要な鉄の量を正確に把握しよう!

厚生労働省が定める栄養素のガイドラインによると、乳幼児における鉄分の1日の推奨量は4.5〜5mg、必要量は3.5mgです。

そして、男の子か女の子かによっても、推奨量は違います。

わかりやすく、表にまとめてみました。

男の子に必要な鉄の量(mg/日)

〜5ヶ月
新生児
6〜8ヶ月
ハイハイしている赤ちゃん
9〜11ヶ月
つかまり立ちしている赤ちゃん
目安量 0.5mg
推定平均必要量 3.5mg 3.5mg
推奨量 5.0mg 5.0mg

参考:厚生労働省が定める栄養素のガイドライン(乳児・小児)

女の子に必要な鉄の量(mg/日)

〜5ヶ月
新生児
6〜8ヶ月

9〜11ヶ月
乳歯が生えた赤ちゃん
目安量 0.5mg
推定平均必要量 3.5mg 3.5mg
推奨量 4.5mg 4.5mg

参考:厚生労働省が定める栄養素のガイドライン(乳児・小児)

ちなみにアメリカだと推奨量は11.0mgだそうで、日本の2倍以上の量を推奨しています。なので、わたしは「気持ち多め」にあげるようにしてます。

「鉄4.5〜5.0mg」の目安

例えば、ゆでたほうれん草だと、約500g(2.5束分)になります。

ほうれん草の量

これって、かなり多いですよね😅

もちろん1日にそんなにたくさんのほうれん草を食べるわけがないので、工夫が必要になります。

【市販】レバー入りの離乳食(ベビーフード)の問題

レバーにも豚、牛、鶏とありますが、鶏レバーは臭みが少なく柔らかで扱いやすいので離乳食向きです。(市販のベビーフードのレバーも、ほとんどが鶏レバーです)

レバー入りの離乳食(ベビーフード)は意味がない?

レバーや肉に含まれる鉄分は、「ヘム鉄」と呼ばれていて、野菜や海藻などに含まれている鉄より吸収率があるんだそうです。

なので、効率的に鉄をとりたいなら「肉(レバー)からとる」のは正解!なのですが…

実は、市販のレバー入りの離乳食(ベビーフード)は、「鉄分補給のため」というよりもどちらかというと「いろんな味に慣れるため」のもので、レバーの量も少なめです。(1食分に含まれる鉄が、たったの1.5mg、など)

↑この2つは、どちらも一食あたりの鉄の量は「1.5g」でした。

つまり、「レバー入り」だからといって、「これを食べさせれば安心♪」というわけではないんです。

レバーの食べさせすぎは危険!

しかしだからと言って、レバーをたくさん食べさせるのも、レチノールAとしてのビタミンAの過剰摂取となり危険です。

厚生労働省のガイドラインによると、0歳~2歳のビタミンAの摂取は、「600㎍RAE」が上限(耐用上限量)とされています。

ビタミンAの摂取上限

参考:ビタミン A の食事摂取基準 [厚生労働省]

わたしが調べた中では、乳児の鉄不足について「離乳食にレバーを多用するように」という文章がよくあって、「なんでビタミンAの過剰摂取については触れないんだろう…?」と、とても不思議でした。

しっかり調べていくと、「乳幼児へのレバーの食べさせすぎは危険だ」といえるデータがたくさん出てきます。

その上で、赤ちゃんに安全に食べさせられるレバーの目安量は、以下の通り。

離乳食中期
(生後7~8ヵ月)
10g/日
離乳食後期
(生後9~11ヵ月)
10~15g/日
離乳食完了期
(1歳~1歳6ヵ月)
15~20g/日

参考:管理栄養士監修|離乳食のレバーいつから?下処理方法、注意事項、レシピ

「10g」って、たったの2〜3口分です😅

「レバーの離乳食」だけでは、不十分

さて、ここで問題になるのが「レバーには、どれくらいの鉄が含まれてるのか?」ってことです。

実は、「鶏レバーの鉄含有量」って、100gあたり9.0g(9%)なんです。(参考:鉄を多く含む食べ物[慶應義塾大学病院]

つまり、計算すると…たとえ「上限」の20gのレバーを食べたとしても、摂取できる鉄の量は1.8g。推奨量の4.5〜5.0gには全然届きません。

あらゆる食べ物の中でも、レバーは「鉄含有量が多い」のですが、それでも足りないのです。

つまり、乳幼児に必要な量の鉄を、レバーだけで補おうとするのは無理があるし、むしろ量によっては危険なんです。

レバーを離乳食にあげたいなら

レバー

②手作りより市販が、安全でカンタン

レバーは、食べられるように処理することなどを考えるとめちゃくちゃ面倒です。。

しかも、自分でレバーの離乳食を作ると、分量が多くなりすぎる(=レチノールAビタミンAの過剰摂取になる)ため、危険です。

なので、赤ちゃん用に作ってある「市販のレバー入りベビーフード」をあげるのが一番安全です。(ちゃんと「過剰摂取」にならないよう調節してあります)

①「レバーパウダー」を混ぜる

わが家の赤ちゃんは、なぜかレバー入りのベビーフードが大嫌い😂
いつもぺぺっ!!と吐き出してしまいます。

そんな時に、レバーパウダーがあることを知り、「まるごと鶏レバー」という商品が無添加で赤ちゃんの離乳食に人気だそうで、わが家もAmazonで買って使ってみました。

このレバーパウダーをかければ「レバー入り離乳食」ができるという優れもの!しかも、レバーの臭いがかなり抑えられていて、赤ちゃんもパクパク食べます。…ただ、このレバーのパウダー、良くも悪くもレバーの味を全く感じないので、離乳食の役割である「味に慣れさせる」というところは担いきれてないです😂

それでも、「食べ物から”自然に”鉄をとってほしい!」というお母さんはこちらを使うといいかも。

レバーパウダーも、ビタミンAレチノールAの過剰摂取にならないように「摂取量」が決まっています。

鉄の摂取量目安
あかちゃんが摂取できるのは、

  • 7〜8ヶ月:推奨0.5gまで/日
  • 9ヶ月〜2歳:推奨1.0gまで/日

そう。ここまで読んできた人はわかるように、

厚生労働省の推奨量(4.5〜5.0g/日)に全然達してないじゃないか〜!

…というわけで、これをあげても「さらに+アルファ」で鉄を含む食べ物をあげないと、まだまだ不足してるんです。あと、鉄3.5〜4.5g…ほうれん草2束分…。遠い道のり…😂

 

わたしはここまで自分で調べてきた中で、

「やっぱり、”食べ物から自然に”赤ちゃんに十分な鉄をとるのは難しい」

という結論に至りました。

一番簡単で安全なのは、「ミルクや飲み物の見直し」

ここまでで、「鉄を十分にとるには、もうサプリに頼るしかないのか…?」ってなる人もいると思います。(海外では子供用の鉄分サプリも普通なので。)…が、赤ちゃんに安全性がわからないサプリを使うのは、正直気が引けます。

そこで、混合か人工のどちらかで授乳している人は、まずミルクを見直してみるのがおすすめです。

そして完母の人は、赤ちゃんにあげる飲み物を、鉄を含むものに変えるという手があります。

「フォローアップミルク」が便利!

フォローアップミルク

最近は、不足しがち&離乳食ではとりにくい栄養素を補う「フォローアップミルク」というものが出ています。

0ヶ月〜用ミルクには入っていない栄養素がプラスされていて、対象年齢は、だいたい「9ヶ月〜」や「1歳〜」。いろんな会社が出してますし、薬局でも売られてます。

フォローアップミルク一覧

薬局で見かけることはあったけど、なぜかわたしはずっとスルーしてました…が、これが一番、簡単・安全・確実に鉄をとる方法だとわかりました。

ほとんどのフォローアップミルクは「1歳〜」なので、わたしは、鉄不足が気になった10ヶ月頃から、和光堂の「ぐんぐん」をあげてます。

和光堂の「グングン」は安くて、しかもすぐに溶けるので使いやすいです。(その後もいろんなメーカーのを試したけど、コスパNo.1でした。)

フォローアップミルクの成分

商品説明文には、こう書かれています。↓

離乳食では不足しがちなカルシウムをはじめ、牛乳では摂りにくいDHA等の栄養素をバランスよく、おいしく補えるのがぐんぐんです。育ちざかりのお子様の牛乳や離乳食では摂りにくい栄養素を補います。満9ヶ月から3歳頃まで。

調べたところ、ぐんぐんには100ml当たり1.33mgの鉄配合されているんだそう。

「ぐんぐん」は牛乳では不足しがちな鉄を、100ml当たり1.33mg配合しています。牛乳より鉄を多く含んでいます。

参考:ぐんぐんの栄養成分 和光堂

なので、「1日300ml分」あげれば鉄3.99mgが摂取でき、「必要量」はクリアです。
できれば「1日400ml分以上」あげれば鉄5.32mgが摂取でき、厚生労働省の「推奨量」もクリアします。

わが家の赤ちゃんは1日に600ml分くらいのミルクを飲むので、それだけで7.98mg(1.33mgx6)の鉄を摂取できてます。(あとは母乳)

これで、鉄不足の心配はまずないです。

完母の場合

完母の場合は、

  • 離乳食時にあげる飲み物を、フォローアップミルクに置き換える
  • 離乳食にフォローアップミルクを混ぜてあげる

など、工夫できます。

離乳食に混ぜるのは、わたしもやっています。「お湯でといて作る」系の離乳食に、ついでに入れてます。笑

離乳食時にあげる飲み物を、フォローアップミルクにするのもおすすめです。

フォローアップミルクは3歳まで飲めるもので、「牛乳の代わり」として使っている人が多いです。しかも、牛乳よりも「赤ちゃんに必要な栄養素」がしっかり含まれていて、アレルギー問題(カゼイン問題含め)もないので、安心してあげられます。

牛乳と比べて、劣る点は「毎回お湯で溶かすのが面倒」「牛乳より高い」、ってことくらいかな😅

 

まとめ

レバーなどの食べ物から、この時期の乳幼児に必要な「鉄」をとるのは、とても難しいです。

鉄不足や、その他の「離乳食でとりにくいけど赤ちゃんには必要な栄養」の不足が気になる人は、フォローアップミルクに変えてみるのが一番簡単でおすすめです。

必ずしも「離乳食」から鉄を取る必要はなく、フォローアップミルクを使えば簡単です!

1歳未満の鉄不足には「ぐんぐん」がおすすめ。

ただし、フォローアップミルクは、小さい薬局だと種類が少ないor扱ってないこともあるので、Amazonや楽天もチェックしてみることをおすすめします。

Amazonで販売中のフォローアップミルク一覧

楽天のフォローアップミルク一覧

Amazonの方が安いですが、楽天は大口(8個セットなど)が売ってます。