最近話題の「夢日記」。
2021年10月発売の『私の見た未来 完全版』が密かに大ブームになっていて、「夢日記をつける」という行動も話題になっています。
作者は、たつき諒さんという女性漫画家で、今回発売の『私の見た未来 完全版』は1999年に発売された『私の見た未来』に情報を足したリメイク版です。
1999年の漫画の表紙に、「大災害は2011年3月」と書いてあったことで、大きな話題に。
そして彼女の「予言」は、すべて予知夢から得た情報で、しかもその夢が当たる当たる…^^;
もくじ
たつき諒さんの予言は夢日記に記された「予知夢」から。
本人は「予知夢を見ている」という感覚ではなくても、毎晩のように夢日記をつけていて、何かデジャヴや事件があったときに夢日記を見返してみると、状況や日付がぴったり一致していた、ことで、自分の夢が現実に起こっていることが判明したんだとか。
ここで出てきた「夢日記」という言葉。
単純に、起きてから自分の見た夢を記録しておく日記のことです。夢って起きてすぐは鮮明に覚えていても、大体すぐに忘れてしまうから…。
でも、たつき諒さんいわく
「私だけではなく、誰でも忘れているだけで予知夢を見ている可能性がある。私は記録しているから予知夢だったことがわかっただけ」
とおっしゃっていて、
「もしかしたら自分も予知夢を見ているのかも?よしっ夢日記をつけてみよう!!!」
と考えた人も多いかもしれません。
が!
夢日記って、結構危険というか…あまりよくないものでもあるので、注意喚起も込めてこの記事に私の体験談を記しておこうと思います。
普通の人が夢日記をつけるのは、あまりよくない。
夢日記をつける理由は、さまざまだと思います。
クリエーターが「新しいアイデアを得るため」、「たつき諒さんのように予知夢を記録してみたい」などなど。
ただ、普通の人が夢日記をつけるのは危険な側面もあります。
1. 現実と夢の区別がつかなくなる
「そんなバカなw」と思うかもしれませんが、実際にありえます。
例えば、私の場合…数年前に夢日記をつけていた頃、こんな夢を見ました。
ニューヨークのようなビル群で大地震が起き、多くのビルで大火災が発生します。そんなビルの合間を、仲間と必死に走って逃げていくのですが…
火災で建物から逃げられなくなった人が、ビルの窓から飛び降りてくるのです。
ふと上を見上げた時。私の目の前にあるビルにいた男性が飛び降り、5mほど離れたところでクシャッと頭から落ちて潰れました。
その時の男性の頭の潰れ方(粘土細工のようだった)、体の角度、血の飛び散り方、飛び降り方…私は今でも鮮明に覚えています。
夢日記に書いたことで、その光景が頭に刻み込まれてしまったんです。
それから、起きている間にも「火」を見るたびにあの男性が潰れた瞬間が無意識に浮かんできてしまい、冷や汗と心臓の動悸が止まらなくなりました。
いわゆる、「トラウマ」です。
この状態は数ヶ月続き、今はだいぶマシになりましたが、この一件で夢日記をつけるのをやめました。
「夢」という、現実世界では起こってすらいないことで、あんな辛い思いをするのは馬鹿らしいし、これから新しいトラウマが生まれても困るからです。
(夢の世界では、現実世界よりも過激なことが起こりがちなので…。)
ちょっと難しい話ですが、現実世界とは、私たちが知覚・認識している世界のことであって、私たち一人一人の「主観」でしか捉えることができない場所です。
実際に「起きている間」に生きている世界と、「寝ている間」に生きている世界(夢)を同等に扱うことで、自分の世界は、無意識下で変形していく可能性があります。
どれだけ自分をコントロールできる、と思っている人でも、難しいです。
「現実と夢の区別がつかなくなる」というと大袈裟に聞こえるかもしれないけど、夢の光景がトラウマになることは、夢日記をつけていると多くなります。
夢で起こったことに、現実世界で無意識に反応してしまっている…それは、やっぱり無意識下で「区別ができていない」ということになるのではないでしょうか?
2. 霊的に問題がある(らしい)
霊とかは、私は全くわからないの分野なのですが、、私の知り合いいわく
「夢日記をつけていると、霊的によくない」
とのこと。
詳しくは教えてもらってないのですが、探してみるとこんなゾッとする体験談が。
なんとなく、夢日記をつけていた頃のこと。特に自分の身に変なことは起こらなかったが、面白いので記録をつけていた。
ある日、普通に街を歩いていたら、占い師っぽいおばあさんがすごい形相でこちらを見ている。なんだろう?と思っていたら、そのおばあさんがこちらに歩いてきて話しかけてきた。
「あんた、夢を記録してるだろう。今すぐやめな!!影が薄くなってるよ。」
なぜ夢日記をつけていることがわかったのかも恐ろしかったし、「影が薄い」という意味もわからないけどゾッとした。こんな風に話しかけられるのも怖かったので、すぐにやめた。
↑過去に読んだお話なので、うろ覚えですが…こんな内容でした。
そして、私の知り合いにも、全く同じようなことが起こったんだそうです。
「占い師のおばあさん」ではなく、「霊感のある親戚」だったらしいですが…
「何やってるんだ?変なことしてないか?生きてる人の雰囲気じゃなくなってる」
と言われたそうで…親戚だったのでまた会う機会があり、夢日記を辞めてから再会したときは「もう治ってる」、と言われてホッとしたそうです。
夢日記つけている人のあるあるなんですかね…?
「影が薄い」や「生きている人の雰囲気じゃない」という言い方は、ちょっと共通点ありますね。
正直、こういう話は眉唾感が拭えませんが、ホラーが無理なビビリなのでこういうデメリットが一番怖い…。
3. 明晰夢が増えて、疲れが取れない
もう一つ、よく言われているデメリットに「明晰夢が増える」というものがあります。
明晰夢とは、自分で「これは夢だ」とわかっている夢のことです。
夢だとわかった上でコントロールできる人もいれば、わかっていてもコントロールできない人もいます。私は、わかった瞬間に目を覚ますようにしています。(なんとなく怖いので😅)
ただ、「明晰夢を見る=脳の意識が覚醒状態にある」ということになるので、寝てても脳の疲れが取れにくくなるというデメリットがあります。
そもそも私たちは、体の疲れや脳の疲れを取るために睡眠を取っているので、明晰夢のせいで疲れが取れなくなってしまうのは本末転倒です。
脳の疲れが取れないのは寝不足と同じなので、こんな状態になります。
- 日中もボーッとした感じになる
- 集中力が下がる
- 論理的に考えることが難しくなる
脳の疲れが取れない状態が長く続くと、精神面にも影響を及ぼして鬱っぽい症状が出たり、イライラしやすくなったりと、あまりいいことはありません。
「幼い頃から明晰夢が多い」という人は体が慣れているからいいのですが、夢日記をつけることによって急激に明晰夢が増えてしまう場合だと、体に影響が出てもおかしくないのです。
明晰夢自体は悪いものではないので「たまに見る」程度なら大丈夫ですが、頻繁すぎるとよくない、ということですね。
まとめ
以上、話題になっている「夢日記」の危険性について、私や周囲の体験を交えて紹介してみました。
「それでもやってみたい!!」という人は、ご自由に。
夢日記が自分に「合う」か「合わない」かは、結局やってみないとわからないので…。もしかしたら、『私の見た未来』の作者のように、予言ができるかも…?!
ちなみに、『私の見た未来』以外で、夢日記関係の本で面白かったのが島尾敏雄さんの『夢日記』です。
“夢”の中に立ち現われてくる日常の光景、過去の記憶、あるいは非現実の景色。それらを刻明に書き記すことで、一人の生が〈私〉を超えて普遍的な実質として結晶化されていく。著者の文学的原型を提示する稀有な魂の記録。
参考:『夢日記』あらすじより
これは、30年経っても色褪せない名作。
これも、夢日記をつける前に一読しておくと参考になると思います。
また、たつき諒さんのように夢の解釈に便利なのが、夢占いの辞書です。特にキーワードでサッと探せる『夢占いキーワード辞典』があると、解釈とともに記録できて便利です。
ノート、ペン、辞書を枕元に置いて、試してみるといいかも。
ただしくれぐれも、深みにはまらないようご注意を…。