日常のお悩み

「緊急事態宣言」と「ロックダウン(都市封鎖)」の違い。【表で見る】

緊急事態宣言とロックダウンの違い

「緊急事態宣言」と「ロックダウン(都市封鎖)」の違いが、わたし自身よくわからなかったので、備忘録用にリストにまとめました。

同じように、

  • 「緊急事態宣言で、自分の生活がどう変わるのか知りたい」
  • 「海外のロックダウンとの違いが、よくわからない」
  • 「今後、違反したら逮捕されるの?買い物はできる?」

など、よくわからない人の役に立てば嬉しいです。

「緊急事態宣言」と「ロックダウン(都市封鎖)」とは

緊急事態宣言とは

強制力をほとんど伴わない、宣言。

【必要な条件】

「緊急事態宣言」を行う際は、

  1. 「国民の生命や健康に著しく重大な被害を与えるおそれがある場合」
  2. 「全国的かつ急速なまん延によって国民生活と経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある場合」

↑この、2つの要件をいずれも満たす必要がある。

+感染症の専門家でつくる「諮問委員会」に意見を聞くなどの手続きも必要。

総理大臣は、緊急的な措置を取る「期間」や「区域」を指定し、宣言を出す。

→緊急事態宣言では、「いつまで」「どこが対象になるのか」をはっきり指定する。

法的強制力は、ない

  • 基本的には、「自粛要請」と変わらない。
  • 逮捕もされない。
  • 場所と期間が指定される。(拡大・延長される可能性はある)

 

ロックダウン(都市封鎖)とは

強い強制力を伴う、都市封鎖。

日本で「ロックダウン」=都市の封鎖を行うには、「根拠となる法律」が必要。

施行された「新型コロナウイルス対策特別措置法」には、「ロックダウン」について書かれておらず、明確な定義もない。

日本でのロックダウンの実行は、現時点では難しい

仮に「ロックダウン」をするにしても、まずは政府が「緊急事態宣言」を出すことが前提になる。

→「緊急事態宣言」は、ロックダウンの前提条件である。

(今後、法改正によってロックダウンが行われる可能性は、まだゼロではない。)

法的強制力が、ある

  • 一般人の生活は大きく制限される。
  • ルール違反すると逮捕される可能性もある。

「緊急事態宣言」と「ロックダウン(都市封鎖)」の違い

緊急事態宣言 ロックダウン
強制力 基本的にない 非常に強い
外出禁止 強制できない 強制できる
交通機関 最低限は動かす 公共交通機関を強制的に止めることができる
道路の封鎖 できない できる
イベント 中止「要請」後、応じない場合は「指示」できる
(罰則はないが、事実上の強制力あり)
「指示」できる
(罰則あり・強制力あり)
学校 休校を「要請」または「指示」できる
(罰則はないが、事実上の強制力あり)
「指示」できる
(罰則あり・強制力あり)
「多数の者が利用する施設」映画館や展示場、百貨店、ホテル、美術館、キャバレー、理髪店、学習塾など 使用制限や停止を「要請」できる 強制的に閉館を「指示」できる
スーパーマーケット 食品、医薬品、衛生用品、燃料など生活必需品の売り場だけは、営業を続けることができる
(違反した場合、罰則はない)
食品、医薬品、衛生用品、燃料など生活必需品の売り場だけは、営業を続けることができる
(違反した場合、罰則あり)

一般のわたしたちへの影響

緊急事態宣言 ロックダウン
仕事の通勤 可能 不可能
(一部のみ可能)
不要な外出・外食 可能(自粛する必要あり) 不可能
県外への移動 可能 不可能
食料品の調達 可能 可能

※「指示」されている場合。

ロックダウンの場合、指示された内容に反する行動は「法的に不可能」になります。

法的に不可能=守らないと逮捕される・罰金を払うことになるということです。

緊急事態宣言には法的拘束力はないので、仕事にもいけます。

…ただ正直、「緊急事態宣言」が出てもなお社員を出勤させる一般企業は、どうかと思いますが…。^^;

医療従事者など一部の人々は、もちろんロックダウン時でも仕事にいけます。

事実、ヨーロッパや南米など「ロックダウン」を行なっている国では、一般人の逮捕者(ルールを守らなかった人)が続出しています。

その多くは、

  • 許可のない街の移動
  • 夜間の(禁じられていた時間帯の)外出

などの理由によって、捕まっています。

「緊急事態宣言」では、一般人が逮捕されることはまずない

「緊急事態宣言」が出た後、不要な外出や外食をしまくっていても、逮捕されることはまずあり得ません。(法的拘束力がないので)

なので、仮に緊急事態宣言が出たとしても、

外出自粛は「要請」であって強制力はなく、これまでの「自粛要請」とほとんど変わらないです。

ただ、「強制力」がなくても、「心理的な効果がある」という見方もあります。

「ロックダウン(都市封鎖)」になって初めて、一般人のルール違反者は「逮捕」という形で取り締まられます。

「緊急事態宣言」では、ルール違反していても逮捕できません。

 

「緊急事態宣言」で強制的にできることは、この2つ

都道府県知事が、臨時の医療施設をつくるために必要がある場合に、

  1. 土地や建物を所有者の同意を得ないで、使用できる
  2. 知事が医薬品や食品など必要な物資の保管を命じられる

…つまり、一般人にはほぼ関係ない内容ですね。

(病院や、臨時の医療施設が作れるような広い土地を持っている人は関係ありますが…)

まとめ

非常事態宣言
  • 一般人の生活は、大きく変わらない(基本的には「自粛要請」と変わらない)
  • 強制力はほとんどない
  • ルール違反による「逮捕」「罰金」もない
  • 外出・移動も可能だが、心理的に、自粛効果が高まる可能性が期待される

↑これが、今後日本で出る可能性のある「非常事態宣言」の実態です。

しかし、この非常事態宣言は、「ロックダウン」までの道のりでもあります。

他の国は、「非常事態宣言と同時にロックダウン」「非常事態宣言→しばらくしてロックダウン」など、対応が分かれていますが、まだ日本でもロックダウンが行われる可能性はゼロではありません。

(その前に、法改正が必要なので時間はかかりそうですが…)

ロックダウンになると、こうなります↓

ロックダウン(都市封鎖)
  • 一般人の生活が、大きく変わる(基本的に家にいなければならない)
  • 強い強制力がある
  • ルール違反による「逮捕」「罰金」がある
  • 外出、移動は、よほどのことがない限り不可能
  • 食料品などの買い物は可能

「非常事態宣言」には強制力はないものの、ロックダウンになってしまうとかなり生活は大変です。

なので、「非常事態宣言」の時点でみんなで意識的に自粛することで、ロックダウンを防げるように頑張りましょう!!

 

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